全世界の男が同情してしまうかもしれない話。映画『マッチポイント』レビュー・ネタバレあり

こんにちわ、はるみ(@hal_no_umi)です。

 

すこし大げさなタイトルをつけてみました!でも、本心です。

 

今回は、ウッディ・アレン監督の『マッチポイント』について、レビューしていきます。

 

この監督の作品を取り上げるのは2度目ですが、以前の記事でも少し書きましたが、僕はウッディ・アレン監督作品はあまり好きではないです。

 

映画好きのための映画『カイロの紫のバラ』レビュー・ネタバレ有

2018.05.09

 

では、なぜ今回紹介するのかというと、今作の主人公に共感または同情してしまったから。

 

どんな点に、同情してしまったのか?どうしてオススメするのか?レビューしていきます。

 

作品紹介

まずは、『マッチポイント』についてざっくり紹介します。

 

1文あらすじ

野心家の元テニス選手が、圧倒的な美女の魅力に負けちゃう話。

 

映画のあれこれ

  • 監督作品で彼自身が出演していない10本目の作品らしい。
  • 初めてロンドンが舞台となった作品。
  • 2005年のアカデミー脚本賞にノミネートされている。
  • スカーレット・ヨハンソンの当時の年齢は21歳。(あの色気はおかしい)

 

上流社会へ成り上がるための教養

今作の舞台はイギリス・ロンドンです。イギリスらしい上流社会の文化が描かれています。こちらでは、『マッチポイント』に出てくる上流社会の教養に関して書いていきます。

罪と罰について

 

作品の冒頭シーンで、主人公・クリスが「罪と罰」を読んでます。

 

また、同じシーンで「ドストエフスキー入門」を参考書のように参照していることから、クリスが教養として取り入れようとしている姿勢がみえます。

 

そして、クリスの結婚相手の父が「彼のドストエフスキーについての話は興味深かった」とクリスを褒めるようなセリフがあることから、この教養がきっかけに気に入られることに成功しています。

 

その一方で、この本自体が映画の伏線になっています。(明らさまなので、伏線と言えるかどうかはわかりませんが。。)

 

オペラについて1

 

この映画は舞台がロンドンであり、上流社会の人々が描かれる作品なので、映画や絵画・オペラなど芸術作品を鑑賞するシーンがよく出てきます。

 

この映画をみていると、上流社会で育ってきた人にとってはあらゆる芸術に関心があることが当たり前なのだと思えますね。

 

クリスは上流社会出身ではないのですが、積極的にそれらの芸術に関心を示す姿勢を見せています。

しかし、芸術鑑賞しているクリスの表情からは、どのシーンにおいても芸術を心の底から楽しんでいるようには見えません。

 

序盤のシーンで、結婚相手の兄に「オペラコーナーのあるレコードショップはこの近くにあるか」と尋ね、その流れから家族揃ってのオペラ鑑賞に誘われます。

 

誘われることを見越して尋ねたかはわかりませんが、オペラのほかにもクリスが芸術鑑賞しているシーンには、他の目的が見えます。

 

オペラについて2

 

作中で何度も流れる曲に、エンリコ・カルーソーが歌うドニゼッティ作曲のオペラ「愛の妙薬」の中のアリア「人知れぬ涙」があります。

 

鑑賞している時は何か悲しい雰囲気が感じるだけだったのですが、調べてみるとクリスとスカーレット・ヨハンソン演じる・ノーラについて歌っているのではないかと思えてきます。

 

以下、翻訳サイトから引用します。

 

一粒のひそかな涙が
彼女の目に現れた
あの陽気な若い人たち(村娘たち)を
彼女は羨んでいるようだった

私はこれ以上何を求めようとしようか
私はこれ以上何を求めようとしようか
彼女は私を愛している!そう、愛している。私はそれがわかる。それがわかる。

一瞬でも
彼女の美しい心の高鳴りを 感じれたら
私のため息が、混ざり合ったら
少しの間 彼女のため息に

高鳴りを、高鳴りを感じられたら
彼女のため息と共に私のを混じり合えたら
ああ!そう、私は死んでもかまわない。
私はこれ以上求めない、求めない

 

引用:クラシック「名曲」の解説と名盤

 

上流社会について

 

上流社会と表現していますが、昔からのお金持ちとして解釈していきます。

 

クリスがテニス選手の友人に女性関係の相談をする際「金持ちの生活は病みつきになる」と話すシーンがあります。

 

それも納得で、仕事が用意されており、豪華な家と使用人。休暇はギリシャへクルーズ。お祝い事にはシャンパンで乾杯。

 

僕の勝手なイメージですが、このような上流社会の人たちは憎たらしい感じで描かれることがよくあると思いますが、今作では憎たらしさは感じません。

 

そんな家族をクリスは裏切ることになるのですが、その良いイメージが作用して余計にノーラとの愛に揺れているように感じます。

 

圧倒的スカーレット・ヨハンソン

 

語彙力のなさをさらけ出します。すいません。

 

とにかく圧倒的なんですね。ファーストカットから圧倒されます。頭のてっぺんからつま先まで美しく、表情からは大人の色気、周りから何か発しているかのようなオーラをスクリーンから感じます。

 

彼女が登場するファーストカットを見れるだけでも、この映画を鑑賞する価値があります。

 

全世界の男が同情してしまうかもしれない

『マッチポイント』のクリスに同情してしまうのは、僕だけではないでしょう。

クリスという男に同情してしまう

 

以上のことから、クリスは必死に努力し教養を得て、上流社会の仲間入りするが、誰が見ても美しく魅了されるであろうノーラという女性に狂ってしまった男なのです。

 

クリスのとった行動は卑劣で肯定できるものではないです。

でも、努力し欲しいものを手に入れ、美しい女性に一目惚れし、狂ってしまう男としての姿に共感し、同情してしまいました。

 

クリスは運が良かったのか、悪かったのか

 

今作では、よく「運」について言及されます。

クリス自体はどうだったんでしょうか?

 

その運について、たとえとしてテニスのボールがネットにかかり、こちら側に落ちるか向こう側に落ちるか、冒頭のシーンで描かれています。終盤のシーンで指輪が落ちた先は、クリスにとってはどちら側だったのか。

 

人によって意見が別れるラストなのではないかと思います。

 

 

まとめ

 

僕と同じようにクリスに共感しながら見た方は、結末に関して苦しく・悲しいと思う方もいれば、そうじゃない方は、勧善懲悪じゃないよねって思われたかもいるかもしれません。

見る人のバックグラウンドによって、異なる見方のできる面白い映画だと思います。

 

『マッチポイント』おまけ

 

ひどい絵ですが、いいなぁと思ったショットを載せておきます。

映画を見る際は、探していただけると嬉しいです!

 

 

 

 



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